山本亜以子 BLOG

2022.09.06

左脳ダウンとニルヴァーナ体験、そしてIAM(Ⅱ)

 

公安警官からIAMプラクティショナーに転身の山本です。

こちらは「左脳ダウンとニルバーナ体験(I)」の続きとなります。

 

 

 

※「奇跡の脳」が纏められるきっかけとなったテイラー博士によるTEDはこちら(字幕付き)。Fbでこのblogを見てくださった大杉さまよりいただきました🙏🌈

 

 

 

テイラー博士もまた、アンドリュー・ニューバーグ医学博士らの実験に非常に関心を寄せておられ、「奇跡の脳」「ホール・ブレイン」両方の著作の中で言及しています(P219)。ニューバーグ医学博士と言えば、昨年(2021年)5月にIAM開発者・駒川先生がZoomにより対談した世界的な先生です(対談の詳細)

 

 

 

 

アンドリュー・ニューバーグ医学博士らは、宗教的もしくは神秘的体験をもたらす神経構造を明らかにし、人が個人の意識から離れて、宇宙と一つになるという体験をしている時、脳の特定の部位が活性化しているというよりも、

 

むしろ左脳が沈静化している

 

ことを明らかにしました。具体的には、左脳の言語中枢の活動の減少、そしてやはり左脳側の後部頭頂葉に存在する方向定位連合野の活動が静まることを明らかにしたのです(詳細)。

 

 

「奇跡の脳」の中に出て来る図は、テイラー博士が左脳の脳内で出血したことから、全て左脳(左方が前面)で描かれています。

 

 

テイラー博士が脳卒中でダウンした主な部位はまさにこの左脳の言語中枢や方向定位連合野だったのです。このことから、テイラー博士はニューバーグ博士らの研究は神経学的に「私の脳の中でなにが起きているかを正確に理解する助け」となったと述べているのです。

 

まったくこれはなんという神の采配かと感嘆せずにいられるでしょうか。世界有数の脳神経学者の左脳の「その部位」を絶妙なバランスでダウンさせ、そして復活させることで人類へ大いなる恩恵がもたらされることになったとは!

 

前置きが長くなりましたが、本題の右脳の意識の中に存在する「その回路」、

つまり

 

■左脳マインドを失う経験をしたことで、深い内なる安らぎは、右脳にある神経学上の回路から生じ、この回路はいつでも機能しており、いつでも繋がることができるものだ分かった(P260)。

 

この回路に近づくには、というお話しです。

 

日本においては今年(2022年)6月に発行された新刊「ホール・ブレイン(WHOLE BRAIN)」の中で詳しく述べられているのですが

順番に、まずはその前段となった「奇跡の脳」の中でテイラー博士がどのように述べられていたのか、非常に簡単ですがまとめてみます。

 

脳卒中体験から学んだこと:

以前は、左脳が見せる悪夢のドラマを心の中で繰り返し再現させ、あらゆる角度から繰り返し蒸し返していた。しかし、いくら考えても結果は同じであり、こうした強迫観念など時間の無駄であり、感情的に消耗するだけであることがよく分かった。

「過去の苦痛に心を奪われるには、人生はあまりにも短いことを知った(P235)。」

脳卒中体験から、私は自分で手綱を持って、意識的に自分自身を現在(いま、ここ)に引き戻すことにより、過去の出来事(あるいは未来への不安など)を考えることはやめることができると学んだ(P240~)。

 

脳卒中になる以前は典型的なサイエンティストとしてハーバード大学で出世街道を上り詰めていたテイラー博士。しかし脳卒中以降の博士から頻繁に聞かれる言葉は「いま、ここ。古今東西の霊的マスター達、高次元存在達、他の星の諸先輩方と同じ話をしているのです。

 

一方で、サイエンティストとしての説明ももちろん健在です(以下)。

 

我々は「感覚系を通って入ってくるあらゆる刺激に対してどう反応するのかを選ぶ」ことができる

感情を司る大脳辺縁系のプログラムの一つが誘発され、それに応じた化学物質が体内に満ち渡り、そしてその物質の痕跡が血液から消え去るまで90秒。例えば、もし90秒が過ぎてもまだ怒りが続いているとしたら、それはその回路が機能し続けるように自分が選択したということ。つまり、瞬間、瞬間に、(ここでは怒りの)神経回路につなげるか、それとも、「いま、ここ」に戻って、つかの間の生理機能としてその反応(怒り)を消散させるかのどちらかの選択をしているということ(P237~)。

 

具体的には:

脳がとても批判的で非生産的な、あるいは制御不能の回路を働かせている時、まずは90秒間、感情的・生理的な反応が通り過ぎて行くまでじっと待つ。そしてそれを解放し(手放し)、今度は自分の望む反応を選択する(難しければ、魅惑的なこと、深く考えたかったこと、楽しいこと、やりたいことを考える)。絶えず頭の中の独り言に注意を払い、自分がどの回路と繋がっているのか(つまり強化しているのか)気づいている意識を育む(P247)。

 

つまりテイラー博士は、コントロール不能なのはその場の90秒だけであって、その後の反応の選択は「あなた次第」だと言っているのです。ちなみにその90秒を敢えて無感覚にしろとか、無視しろとは決して言いません。それは新刊に続きますが、病気になる道です。

 

以前に雑誌StarPeople (ナチュラルスピリット)66号に掲載されていた、日本在住の米国人女性の覚醒体験者・アルーナ・バイヤース氏の著作「覚醒の道」(ナチュラルスピリット)

 

を読んだことをきっかけに、この方のサットサンに参加したことがあったのですが(2018年6月~7月)、

 

その中でバイヤース氏が、感情を感じきることの重要性、そしてその感情をストーリー(ドラマ)と結びつけることからの卒業についてお話しされていたことをよく覚えています。つまり人生のドラマは我々に強い感情を引き起こさせることが一つの目的なのであり、ストーリーそのものに執着すべきではないということです。ストーリーではなく、流れて、やがては必ず去ってゆく感情そのものを「感じきる」ことで感情はその目的を終え昇華されるというお話しだったのでした。

 

テイラー博士に戻ります。

テイラー博士自身、発症前の自分を振り返り、

ドラマやトラウマを引き起こし兼ねないような、最悪の事態ばかり考える思考回路をはびこらせてしまっていたことにもっと注意を払うべきだったと反省し、これを踏まえて脳卒中から回復してゆく過程の中で「敢えて回復しないようにした」回路があるとし、

 

それが「自分や他人に対して意地悪になったり、絶え間なく不安になったり」させる左脳回路の一部だったとしています。

 

「頑固で傲慢で皮肉屋で、嫉妬深く…(略)こんな人格がまた目覚めたら、新しく発見した右脳マインドの純粋さを台無しに」されてしまうことを防ぐために「だから努力して、意識的にそういう古い回路の一部を蘇らせずに、左脳マインドの自我の中枢を回復させる道を選んだ」とのこと(P235~)。先ほどの「90秒ルール」を実践し、望まない回路を意識的に弱める努力を重ねてきたのです。

 

また、90秒ルールの他にも、ニルヴァーナ回路に戻るための方法として感覚へのフォーカスを挙げています(以下)。

 

■(テイラー博士自身が)「いま、ここ」に戻る方法の一つとしてお気に入りなのは雨粒を浴びること。香り、音、味、そしてどんな風に心の底で感じたかを思い出すことで即座にニルヴァーナに戻ることができる。経験を再構築するのに一番よいのは、背後にある生理的な感触を思い出すこと(P273~)。

 

■脳卒中以来、人や場所や物事がどんなエネルギーとして感じられるかに注意するようになった。意識的に左脳を「のんびり」させ、単に身体の感覚や本能を信じるようになった(P275)。

 

ヒントの一つとして

■認知的な思考に繋ぎ留められている時は人は現在の瞬間には居ない。よって、思考ループから意識を切り離し、「いま、ここ」の瞬間に戻る方法の一つとして呼吸を意識するとよい。

 

またこうも述べています。

平和に恵まれた状態に返るために最も簡単な方法は感謝すること(P286)。

右脳の最も基本的な特徴深い内なる安らぎ愛のこもった共感(P219)。右脳マインドを現わすキーワードを一つだけ選ぶとしたら私は迷いなく「思いやり」を選ぶ(P280)。

 

思いやり!

これは以前、BSセラピー(脳幹セラピー)が現在のIAM(間脳活性メソッド)へと組織改変された頃に開催させていただいたIAMご紹介セミナー用に作成したスライドの一枚ですが

 

 

この有機化学博士・デイビッド・ハミルトン氏による「親切は脳に効く」は、

いかにこのタイトルが真実であるかというテーマを数字と理論で、なおかつ易しく説明してくれる良書です。鶏か先か卵が先かの話になりますが、つまり

「思いやりの心を高める」⇒「迷走神経の活性化」⇒「老化防止」「慢性炎症」(ガン・糖尿病等、ほぼすべての疾患に関わる)の抑制⇒さらに「思いやりと親切の傾向を高める」

と説明しています。

 

「迷走神経の活性化」↔「思いやりの心の増大」の無限ループとも言え、迷走神経を鍛えるには思いやりと親切な行動を取ることも一つですが、本書の原題のサブタイトルに“This Book Will Make You Feel Better, Be Happier & Live Longer”とあるように、つまり迷走神経を活性化するIAM・ライオンあくびも「あなたを良い気分に、より幸福に、そして長生きにする」よと言及したくてIAMご紹介セミナーに盛り込んだのでした(実際は時間オーバーでほぼカット✂🤣!)。

 

しかしこの本、たった一度の親切な行動が間接的に64人を助けるという「三次の影響ルール」というある意味恐ろしい(?)調査結果も掲載されており、思わずテイラー博士のこんな言葉が思い出されます。

 

「内なる安らぎと共感の回路を動かせば動かすほど、より多くの平和と共感が世界に発信され、結果的により多くこの地球上に広がるでしょう。」(P219)

 

一方で「残念なことに、社会は子供たちに『心の庭を注意深く手入れする』必要をちゃんと教えません」(P234)とも。

まさにその通りで、これには非常に深い理由があると個人的に感じていますが(後述)、しかし地球人の集合的な意識は間違いなく上昇しているとも私は感じています。その片鱗の一つとして、最近電車内で大きく広告されていた本がありました。

左利きの医学博士・加藤俊徳著「すごい左利き 選ばれた才能を120%活かす方法」

 

 

ワンネス体験・ニルヴァーナ体験、思いやり脳、女性脳という話題を掘っていけば、いかに左脳の活動を抑制し右脳を目覚めさせるか、という話になり、つまりは左利き(右脳優位型)の特徴に焦点が当たるようになるのです。

 

先におことわりしておきますが、この著者・加藤俊徳先生も左脳が発達しているから『頭がいい』わけでも、右脳が発達しているから『優秀』なわけでもない。」とおっしゃられているように、私もそんな比較の意味でこれをご紹介するわけではありません。テイラー博士も特に「ホール・ブレイン」の中で詳細を語られていますが、私たちは一つの意識を持った一人の人間というよりは、右脳左脳それぞれに全く異なる(4つの)人格を持つ(後述)ということを知ることが肝要なのです。

 

さてこちらの左利きの本、大変な人気で昨年秋に出版されてから今年の6月で既に10刷となっています。どこの図書館でも予約は30~50人待ち(自分で借りて確かめた🤣)。全国の左利きやその親御さん、そして私のようなムー民たち()が読んでいると思われます。

 

これは次号に持ち越したくないので、ここで一部内容をご紹介します。

 

■同じように生きていても右利きと左利きでは脳内のネットワーク構造(つまり強調されている回路)が異なり、非言語の情報処理に長けているため、脳体験が大幅に異なり、全く異なる体験をしている。

 

■左利きの人は右利き社会に順応すべく両脳を開発せざるを得ないため(利き手を問わず、7割以上の人々が言語処理は左脳で行うなど)、右利きに比べ脳の左右差が少なく「脳のバランスが取れている」。左利きの場合、左右の脳を繋ぐ脳梁を通る「ワンクッション」の回数が増加することで左右の脳を覚醒させ、脳を強くしていると言える。

 

■1万人以上の脳を診てきた臨床経験から言えることは脳に出来不出来はないということ。脳そのものの大きさや細胞の数に個人差はあまりなく、「劣っている」と感じるのは単純に特定の脳番地を使っていないだけ。

 

テイラー博士の体験を含め、しかしこれほど素晴らしい右脳をまるで抹殺するかのように、現代人の多くが右利き(大まかに言って左脳優位)となっているのはなぜなのでしょうか。

 

私は、これには非常に深い、そして闇の裏事情を感じます。なぜそう思うのか。

 

この加藤先生は本書のコラムの中で興味深い報告をしています。バロルティガラ博士などによる2004年の論文によれば、集団レベルでの人の利き手とは、「基本的に社会的選択圧の下で進化した可能性がある」と述べているとのこと(P23)。

 

本来生き物の意識は右脳のもたらす神との一体感がベースであり、新生児も右脳から発達を始めます。それにも関わらずわざわざそこから引き離すように右利き優位(左脳優位)社会となっているのです。

しかし我々の祖先が元来は左利き(右脳優位)が主流派だったとしたら?

この考えはあながち妄想でも無いようなのです。

 

世の中には左右学なる、つまり全ての生き物における「行動上の左右差」を研究する分野があるそうですが(沢康甫著「暮らしのなかの左右学」参照)、

 

例えば、原生動物のアメーバは水底を弧を描くように這う時、右回転方向に回るひと🤣が左回転の2倍だそうです。ミドリムシもまた、100対1の割合で右回転。コオロギは左右の羽を擦り合わせてあの美しい音を奏でていますが、どちらの羽を上にしても鳴けるにも関わらず右羽上位の「右利き」が圧倒的で、かと言えばキリギリスについては「左利き」が圧倒的多数とのこと。

 

では人間に近いチンパンジーについてはどうだったのか。

人工アリ塚に棒を差し入れたり、手斧を使う手について調べた多摩動物公園の記録によれば、「左利き」10頭に「右利き」が6頭だったとのこと。もちろんこれだけでチンパンジーは左利き優位の世界だと結論付けることはできません。しかし、少なくとも我々がなぜ圧倒的に右利きとなってしまったのか、改めて考えるきっかけにはなるかもしれません。

 

私がつまり何を言いたいのか。こちらをお読みになっている皆さんはウラジーミル・メグレ著の「響きわたるシベリア杉」シリーズ(通称アナスタシアシリーズ)

 

 

に親しむ方が多いと推測されますが、この中でも現在の地球人類が古代から如何に「意識を落とされ」てきたかが語られています。「デモクラシー」の語源についての逸話などぞっとするような話が印象的です

 

私は思うのです。バロルティガラ博士などが言うように利き手とは「基本的に社会的選択圧の下で進化した可能性がある」とするなら、地球人は右利き(左脳優位)となるよう、更に言えば神から離れ、個と思考の牢獄の中に閉じ込められるよう、意図的にそうコントロールされたのだと。

 

例えばある種の宗教では左手を不浄とする考え方があります。不浄な手、即ち左手を極力使わせないようにし神の意識と繋がりづらくさせていく。左利きを蔑視するような「社会的選択圧」の完成です。

 

あるいは、地球人の意識が下降していく中で集合意識レベルでそれを加速させていく合意が生まれ、

右利き優位となるようDNAが変化したのかもしれません。

 

しかし今後現在の流れで地球人の意識レベルが上昇していけば、自然とそれに沿うように生来の左利きが増加し、今から7代先の子孫たちともなれば、利き手の左右の比率はひょっとしたら今と真逆となっているかもしれないなどと、私はつい妄想してしまうのです。

 

左利きと言えば=天才というイメージ(偏見ともいう)が私にはしっかりとあります😅。レオナルド・ダ・ヴィンチやモーツァルトなど、とにかく名だたる天才が多いことは事実です。先の左利きの本でもそうした根拠が説明されていきますが、しかしこれは一言で言えば左利きに劣等感を抱いている人々にむしろそれは選ばれた才能である!と激励し、

 

左脳的価値観一辺倒の社会に警鐘を鳴らす本でもあると言えると私は思うのです。

 

右脳的価値観が広まり続ければ、単に能力的価値のみならず、テイラー博士が語るような「愛と思いやり」「共感と調和」、「私」よりも「私たちみんな」という価値観も後から必ずついてくるはずだからです。人類は確実に目覚め始めているのです。

 

余談はここまでとして、テイラー博士の新刊「ホール・ブレイン」の中で語られる我々の中の4つの人格、そして「その回路」へ近づく更なる方法、そしてIAMについて更に詳しく見ていきたいと思います。

Ⅲへ続く

 

 

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